社労士試験「一発合格コンプレックス」が少し無くなったワケ

社労士試験

「一発合格」という言葉に対する複雑な気持ち

こんにちは。

社労士試験を4回経験し、平成30年の試験でやっと合格できた11ぴきのぺんぎんです。

今回は社労士試験「一発合格」について、書いてみたいと思います。

先ほどお伝えしたとおり、私は社労士試験を4回経験しています。

つまりは、3回の不合格を経験しています( ;∀;)

そんな私でも、社労士の勉強を始める前は一発合格に憧れていました。

一発合格できないばかりか、4回も受験することになるとは、勉強を始めた当初は夢にも思っていませんでした…。

そんな私なので、「一発合格」という言葉に対しては、いろいろな気持ちがありました。

今回は、そんな気持ちをまとめてみたいと思います。

同じような気持ちを抱えている社労士受験生のみなさんの、肩の荷が少しでも降りるような記事になったらいいなと思っています。

では、さっそく記事に入ります。

社労士の勉強を始めたときに感じたこと

私が社労士試験の勉強を始めたのは、平成27年の5月頃です。

なぜ社労士試験を受験しようと思ったのかは、こちらの記事に書きました↓

このときは、大手資格学校なんて全く知らず、ポンパレで購入した謎の通信教材(今はホームページ閉鎖中)を数万円で購入し、市販の一問一答形式の問題を解き、8月に模試をちょろっとやるくらいでした。

もちろん、Twitterなんてやってません。

その謎の通信教材の会社は、合格したら数万円キャッシュバックということをしていたので、

「あわよくば一発合格して、合格キャッシュバックしてもらえるかも…。へへへ…。」

なんて考えていました。

あー、書いていて恥ずかしい( ;∀;)

でも、実際そうだったので、仕方ありません。

もちろん、合格なんてできるはずがなく、社労士試験一発合格という称号は、永遠に手に入らなくなりました。

2回目の受験のときに感じたこと

社労士試験2年目は、再度受験することに迷いはありませんでした。

しかし、2年目は本気で受かりたいと思い、必死で社労士試験の情報をネット検索する日々が始まりました。

(このころはまだTwitterをやっていない)

そこでは、「独学」「社労士」「一発合格」などのキーワードでひたすら検索していたと思います。

なぜ、「一発合格」というキーワードで検索していたのか。

それは、「費用」と「時間」をできるだけ最小に抑えたいという気持ちと、できるだけ少ない回数で合格したいというプライドだったと思います。

そして、自分なりに一生懸命取り組んだ2年目も、不合格でした。

3~4回目の受験の時に感じたこと

このころになると、「一発合格」は成し遂げられなかった遠い夢になっていて、強烈な「一発合格コンプレックス」が根付いていました。

一発合格の人を見ると、

「自分はできなくても、その人はできた。

何年も何年も、たくさんの犠牲を払って勉強を続けている自分はなんなんだろう…。」

と、ネガティブな気持ちの渦に入り込んでしまうので、正直「一発合格!」という資格学校の合格体験記も見たくなかったし、「一発合格目指します!」という人を見ると、少し胸がチクリとしました。

もちろん資格学校としては一発合格が売りになることは重々承知で、決して間違ったことではないと思います。

私だって、一発合格できる資格学校と、そうでない資格学校だったら、もちろん前者を選びます。

そして、一発合格を目指したい気持ちだって、当然だと思います。(詳しくは後述します)

合格後に感じたこと

そして、平成30年度、4回目にしてやっと合格できました。

本当に、本当に嬉しかったのですが、「これで社労士になれる!」という前向きな気持ちより、「これでもうこの過酷な社労士試験を受験しなくていい…。」という気持ちのほうが強かったかもしれません。

そして、合格したから「一発合格コンプレックス」は無くなったかというと、そんなことはありませんでした。

同じ合格者の中でも「一発合格」という話をきくと、

「すごい…。自分は4回だし…。」と、

やっぱり複雑な気持ちは消えませんでした。

でも、合格から2年弱がたち、このブログを書いている今は以前より「一発合格コンプレックス」がなくなった気がしています。

それはなぜなのか、次に書きたいと思います。

なぜ「一発合格」コンプレックスがやわらいだか

このブログをはじめて、不合格の経験が無駄ではないと思えたから

私が「一発合格コンプレックス」がだいぶなくなった理由の大きな一つは、このブログを始めたことです。

このブログでは、自分が4回社労士受験をして感じたことを、当時の受験生だった自分に伝えたい気持ちで書いています。

なぜ、このブログを始めたかは、この過去記事にまとめてあります。↓

ブログをはじめてから、Twitterで、社労士受験生や合格者のみなさんから、

「すごく共感しました。」「参考になりました。」「励まされました」

と、いう感想をいただけることがあります。

記事をアップするときは、毎回とても不安な気持ちになります。

この記事は役にたたないのではないか、不快な気持ちになる人はいないだろうか、など…。

でも、先ほどのような感想をいただけると、心底このブログを始めてよかったと思えます。

私のこのブログ記事は、4回受験してきて、毎年試行錯誤してきた過程を凝縮したものです。

資格学校も、4回とも全部違います。

勉強教材や学習スケジュールも、正解がわからないまま模索してきました。

もしこれが、一発合格だったとしたら、みなさんにこうやって記事にしてお伝えできていたかわかりません。

そして、私のブログを読んでいる方の中には、一発合格を目指す方、できた方、そして私以上に回数を重ねた受験生、合格者の方など、受験回数については、千差万別だと思います。

もし、私が一発合格した人であれば、きっと別のニーズがあったのかもしれません。

でも、悩みながら進んでいる複数回数受験者のみなさんには、今ほど記事を届けられなかったかもしれないと思うのです。

つまりは、自分にとってはコンプレックスとなる経験であっても、それがもしかしたら誰かの役に立てることがあるかもしれないのです。

合格者のみなさんの優しさ

私は、社労士試験は、選択式の基準点割れという無常のシステムがあるので、「絶対合格」って言いきれない試験だと、個人的にには思っています。

そして、合格者のみなさんの中には、何度も何度も選択式の1点が足りず、私以上に受験回数を重ねた方もいらっしゃることも、Twitterを始めて知りました。

でも、そんな合格者のみなさんは、受験生に対して、ものすごく優しいんです。

自分のツイートが受験生の心を乱さないか、自分の経験で役に立てることはないか、かなり配慮されながらツイートされているのを、感じました。

もちろん、一発合格者の方がそうではないという訳ではないし、複数回受験者の方がすべてそうという訳ではないと思います。

そして、社労士受験を合格するまで何回も続けるかの、正解はありません。

受験を途中で辞めることを、人生の選択肢とすることも、誰にも否定できるものではありません。

でも、何回も受験して、やっと合格を手にした、その諦めない気持ち、不安に打ち克った精神は、「一発合格」と同じくらい尊いのではないかと、いろんな方をみて思うことができました。

そして、人の痛みを想像できるということは、社労士として、とても大事なことなのではないかと思っています。

何年もかけた知識と理解は、地層となって実務に役立つ

これは私が労務ワーカーとして実務をしているということもあるのかもしれませんが、4年かけて勉強したことで、知識と理解が深まり、実務に役立っていると感じています。

もちろん合格した時点で、社労士試験の勉強はしないので、知識は風化されていきます。

なので、社労士試験を合格できるほどの知識を継続できるわけではありません。

でも、合格するほどの知識がなくても、実務で役に立つ場面はたくさんあります。

私はこの過去記事↓でも書きましたが、勉強した知識があるのとないのでは、一番違うのが「検索能力だと思っています。

例えば、このコロナ禍で話題になった「雇用調整助成金」ですが、その支給を受けるためには、適切に休業手当を支払っていないと申請できません。

今回私も、初めて休業手当の計算、支給をしました。

最初は「できるかな…。」と不安になりましたが、概略がわかっていたので、具体的な払い方やイレギュラーなケースなどを問い合わせたり、検索したりして、答えを見つけることができました。

(↓ブログの記事にもできました)

繰り返し繰り返し勉強したからこそ、知識が地層のようになって、検索力が上がり、実務に役立つ。

これは、合格してから数年経つした私ですが、現役労務ワーカーととして感じていることです。

一発合格を目指すことは決して悪いことではない

このように書いていると、一発合格を目指すことは間違っていることなのかと考えてしまう方もいるかもしれません。

でも、決してそうではありません。

一発合格を目指す目的、その多くは「費用」と「時間」だと思います。

こちらの過去記事↓でも書きましたが、社労士試験にかけられる時間は人によって違います。

家族の協力を得て、1年限定で勉強している方、勉強費用を必死で貯めて、この1年にかけている方など、環境は人によって違います。

現状では限られた時間しか勉強にかけることができない、そんな方が一発合格を目指すのは当然ですし、そのための最適解を探すのは必然です。

そして、一発合格の方が、本試験の日に合わせて努力を重ね、結果を出したということは本当にすごいことだと思います。

きっと言葉では表せないほどの工夫と努力があったのではないでしょうか。

私が伝えたいのは、「一発合格」でも、「複数合格」でも、その後自分がどう受け止めるかが大事なのではないかということです。

そして、その気持ちは、私のように時間によって変化するし、自分次第で「自分で創る」ことも可能なのかもしれません。

合格だけが目的ではなく、勉強自体をレジャーにしてしまう

一発合格に憧れる気持ちとして、短期で結果を出したいという気持ちがあるかもしれません。

でも、短期で結果が出せなくても、学習できること自体に喜びを感じることができるようになれば、長い勉強生活が少しでも楽しいものになるかもしれません。

そんな発想を教えてくれたのが、資格の大原中の人の9フレームです。

この考え方を知れたことも、「一発合格コンプレックス」がやわらいだ一因かもしれません(^^)

一発合格できる教材の最適解はあるか

今回、この記事を書くにあたり、「社労士」「一発合格」というキーワードでネット検索をしてみました。

多くの一発合格体験記がでてきて、やわらいだ「一発合格コンプレックス」が若干うずきました( ;∀;)

でも、私は合格できた、できなかったって紙一重の差だと思っています。

実際私も、合格した年の国民年金法は択一が4点だったので、紙一重でした。

なので、「これをやったら絶対一発合格」という確証をもてるものはないと思っています。

今回、検索にひっかかった記事の中に、資格の大原のカリスマ講師である、金沢先生のブログがありました。

金沢先生は、2月スタート→7月受験(当時は8月ではなく7月だったそうです)で、独学一発合格だったそうです。

やはり神の子…!

でも、先生もこう書いています。

私が合格したのは、結構昔の話でもありますし、かなり運に助けられた部分もあったと思います。

また勉強も丸暗記型でした。

つまり、確実性に乏しかったわけです。

さらに、昔に比べ近年は、次の理由で独学合格の難しさは増しています。

・相次ぐ法改正による制度の複雑化

・年数を重ねるごとに過去問が増える→覚える量の増加

・個数問題や組み合わせ問題の出題→解答スピートが求められる

資格の大原 社労士ブログより https://sharosi.j-tatsujin.com/archives/1301

そんな神の子ですら、昔と今は違う、運に助けられたといっています。

でも、この記事を読むと、その神の子が全身全霊で一発合格可能になるべく教材を作っているのがわかります。

https://sharosi.j-tatsujin.com/archives/1301

なので、私が最適解としてオススメするとしたら、金沢先生関連の講座になります。

心無い人の意見には耳を貸さない

私は社労士試験を受けていることは、家族、顧問先の社労士の先生、信頼する上司1人、友達数人にしか話していなかったので、関係のない人に心無いことを言われる機会はありませんでした。

でも、もし一発合格できなかったことに何かを言ってくる人がいたら、

「知らないしー!!」「関係ないしー!!」

と、全力で心の中で叫んで、思いっきり心の中で無視していたと思います。

勉強している苦しみも、喜びも、それは実際にそれをやっているその人だけのものです。

なので、そんなことがあったとしても「余計なお世話じゃー!!」と思って、前に進みましょう(^^)

この記事を書いているのは、2020年の本試験が終わってから1週間もたっていません。

まだまだ、疲れが残っている、来年にむけて動き出す気力がわかないという方もいらっしゃると思います。

そんなときは、まだまだゆっくり休んで、自分の気持ちが動き出す時を待ってもいいのではないかなと、個人的には思います。

応援しています。

まとめ

  • 私は4回の受験でやっと合格できたので、一発合格合格コンプレックスがずっとあった
  • 4回の経験が誰かの役に立つことで、少しコンプレックスがなくなった
  • 複数回での合格者みなさんの、諦めない気持ちと不安を乗り越えた経験は本当に尊敬
  • 一発合格を目指すことは決して悪いことではない。むしろ必然
  • 一発合格者の方の工夫と努力はきっとものすごかったと思う
  • 社労士試験の合否は紙一重。一発合格を確約できる教材はない
  • 神の子カリスマ金沢先生関連のものは、私の中では最適解
  • 一発合格も、複数回合格も、それを自分がどう受け止めるかが大切
  • まずはゆっくり休んで、自分の気持ちが動き出すのを感じよう

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