2022年10月1日施行!育児・介護休業法が改正されます
こんにちは!
社労士試験4回目にしてやっと合格し、今は現役労務ワーカーをしながら、社労士未登録ながらに「書ける社労士」になるべく、自分なりの模索を続けている、11ぴきのぺんぎんです。
今回は、労務ワーカーなら必須の一冊、宮武貴美先生の「新版 総務担当者のための産休・育休の実務がわかる本」(以下、育休本とさせていただきます)について、書いてみたいと思います!
いまさら!?( ゚Д゚)!!というお声は重々承知です!
でもいいんです!書きたいのですから!!
予告どおり書く!
◆宮武先生については、今まで2回記事を書かせていただいております!
いつも本当にありがとうございます(ノД`)・゜・。大好きです!
今回の記事では、私が感じる育休本の魅力、そして私が、いち労務ワーカーとして、この本をどう活用したかを書いてみたいと思います!
ではでは、記事に入ります~(^^)
「怖いよ~改正怖いよ~」と震えているうちに7月に…
育休本の「はじめに」で書かれている日付は2022年2月。
そこから先に、控えている法改正は、2022年4月1日の改正と、10月1日の改正です。
私は4月の改正は何とか対応を終わらせたものの、10月の改正は、今までの改正とは大きく異なる複雑怪奇なものという印象が強く、宮武先生の書籍は購入させていただいたものの、なかなか手をつけることができず…。
でも、積み本となっているのも、ずっと心苦しかった…。
そして、やっと手をつけたのが7月後半でした。
まじ遅い。ほんと遅い。
読む読む詐欺です。ごめんなさい(ノД`)・゜・。
一応ちゃんと白状ツイートはしてます(ノД`)・゜・。
そして、読みながらこんな妄想してる…。
早く読め、全部を…。
そんなこんなをしながら、すべて読み終わり…。
そして思ったことが…。
「この本、めっちゃ安すぎないか…。」
ということでした。
こちらの育休本は、2,420円です。
高い?安い?の基準は人それぞれですが、私は会社費用ではなく、個人としてこの本を買って、コスパ最強だと感じました。
では、なぜコスパ最強だと思ったのか?
それを、これから書いていきます!(^^)
宮武先生の育休本の魅力
法改正だけでなく、社員の出産・育児の際に対応すべきことがわかる!
複数の法律を網羅し、若葉マークの労務ワーカーでもすべきことがわかる
まず、この一冊だけあれば、2022年の法改正だけでなく、今現時点での、社員の出産・育児にかかわることで、労務ワーカとして対応すべきことがわかります。
(今回の育休本は、あくまで育児・介護の「育児」の部分にフューチャーしています)
労務ワーカーが、社員の出産・育児に対応していくためには、実は「育児・介護休業法」だけでは足りません。
労働基準法による母性保護(産前産後休業は育児・介護休業法ではない)、男女雇用均等法による母性健康管理(妊婦健診の受診時間の確保義務など)など、複数の法律にまたがって、会社として対応しなければならないことがあります。
もちろん、今回の育児・介護休業法の改正にのみ対応するという意味では、育児・介護休業法の改正内容だけを把握すればいいかもしれません。
でも、それだけでなく、若葉マークの労務ワーカーの、
「社員の妊娠がわかった!そんなときに、何をどうすればいいの?」
に、この本一冊で答えてくれるのです。
労務の経験者の「そこが知りたかった!」に応えてくれる
そして、私は今労務の仕事をしてもうすぐで10年になりますが、そんな私にとっては、
「まさにかゆいところに手が届く!」
そんな一冊なのです。
その理由のひとつは、「Q&A」の存在です。
Q&Aは、各章の必要な場所に入っており、全部で19項目あります。
その一部を引用させていただきますね(^^)
・応当日というのはなんですか?
・従業員が突然「明日から育児休業を取る」と言い出したらどうすればよいでしょうか?
・育児休業中に他社で働くことは問題ないでしょうか?
「新装版 総務担当者のための産休・育休の実務がわかる本」より抜粋
これに即答できる労務ワーカーの人って何人いるんでしょう?
私は、かなり怪しいです…。
そして、どれも、これからありそうな質問ばかりです。
そして、Q&Aの項目が、目次に全部まとまっているのも探しやすくて、とても素敵なのです…。
なので、若葉マークよりちょっと経験がある労務ワーカーにとっては、
- 社員の妊娠から出産、復帰までに必要なことがおさらいできる
- 2022年の法改正対応ができる
- 「こんなときってどうするんだろう…。法律的にはどうなっているんだろう…。」が解決できる
そんな、教科書的な一冊なのです!
これ1冊で、育児・介護休業規程、社内様式、労使協定すべて完成!
そして、この本を購入した人への特典として、
- 2022年10月1日以降の「育児・介護休業規定」
- 社内様式(育児・介護休業規定に対応する労使協定含む)
が、ダウンロードできます!
もちろん厚生労働省でもモデル様式や、育児・介護休業法の詳細を書いたあらましはダウンロードできます。
でも、本を読みつつ、理解しながら、必要な対応や注意点とリンクさせながら規程を確認できるってものすごいメリットです。
なぜなら、育児・介護休業規程って、「第〇条第△項に基づく」というように、どこかを参照させることがめちゃくちゃ多いんです。
だから、ちょっとぼんやりしていると、すぐに迷子になる…。
だからこそ、本の解説と照らし合わせながら規程を作れるのは、労務ワーカーにとっては、かなりの時短です!!神!!
もちろん、社労士の先生が監修しているので、法律的な正しさも保障されています。
◆ちなみに、宮武先生がご紹介してくれた、兵庫労働局さんもすごいと思う….。
色分け、めっちゃわかりやすい…。
コスパ最強の理由!3種類の従業員説明用PowerPoint
女性従業員・男性従業員・管理職の3種類ということが神
そして、ダウンロード特典は、まだまだあります!
私が一番お伝えしたいこのダウンロード特典こそ、私がこの本をコスパ最強だと思う理由です。
ダウンロードできるのは、こちらです。
- 女性従業員向け産休・育休の手引き
- 管理職向け産休・育休の手引き
- 男性従業員向け産休・育休の手引き
- 産休・育休のイメージイラスト
実はこの手引きはPowerPointのスライドになっていて、女性従業員向けは36ページ、管理職向けは18ページ、男性従業員向けは25ページと大ボリュームです。
ただ、コスパの理由は、この枚数の多さではありません。
私は、このPowerPointの内容に、本当に感動したし、これこそが、宮武先生にか作れないものだと感じました。
その理由の一つ目は、女性従業員・男性従業員・管理職の三種類があるという点です。
私はこれを読んで、労務として伝えたいこと、伝えるべきことは、女性社員・男性社員・管理職社員では違うということを、改めて認識しました。
女性でしたら、これから妊娠したことにより、体調や心身の変化に備え、母性健康措置の面で、どんな制度があるかきちんと伝えておかなくてはなりません。
男性でしたら、男性が利用できる制度の説明は重要です。
しかし、それだけではなく、男性は女性と違って、身体が変化していくわけではありません。
だからこそ、配偶者から妊娠を告げれたあとの喜びや、今後の生活の変化に伴う不安などを考慮しつつ、これから夫婦ふたりで育児をしていくにあたり、自身にどんな変化があるのか、どんな役割を担っていくのか想像してもらいながら、今後の働き方を考えてもらう必要があります。
妊娠がわかってから、これからの働き方を考えるのは、女性だけではないのです。
そんな当たり前のことを、このPowerPointは気づかせてくれました。
そして、管理職の方については、社内対応では、一番大変であり、重要な役割を担うようになります。
これから制度が柔軟化すればするほど、現場を切り盛りしていく管理職の役割と負担は、非常に大きいものになります。
休業する社員のフォローをする周囲の社員の負担感。
満を持して復帰したとしても、1年は子供の保育園からの呼び出しも多いこと。
それゆえの、マミートラック。
どれも、一筋縄ではいかない問題ばかりです。
だからこそ、これから管理職の方たちが直面するであろう困難や社内制度を事前にきちんと理解・想像してもらい、
「もし自身の部下が育休を取りたいといってきたらどうするか」
を、想定しておいてもらう必要があります。
この三者三様の重要な点を、押しつけがましくなく、ポイントを外さず伝える資料を作るのに、私なら何年かかるだろ…と気が遠くなります。
社内手続き・お金のことが全部網羅できる
そして次に素晴らしいところは、このPowerPointを見れば、社内でどんな手続きをして、そして自分の収入はどうなるのかが、わかるようになっているところです。
もちろん、それらのことは、労務担当に声をかけてもらえれば、きちんと説明します。
でも、妊娠したばかりだったり、これから妊娠を考えている社員のみなさんは、その時点で会社の労務担当に相談しずらいという人も多いのではないでしょうか。
だけど、このPowerPointを社員イントラに保存しておけば、社員のみなさんが自分で好きなときに見に行けます。
それって、素晴らしい!と思うのです。
また、2022年4月からは、妊娠・出産を申し出た従業員に、育児休業の制度等の個別周知と休業の意向確認を行うことが義務となっています。
そちらの対応も、これがあればバッチリです!
意向は「とりますか?」という確認が義務で、必ず把握しなければならないわけではありません。
でも、今後のフォロー体制をつくる意味でも、早めにどんな制度を利用したいと思っているかを知ることは、会社にとっては必要なことではないかと、いち労務ワーカーとしては思います。
会社として伝えるべきことがちゃんと入っている
そして、本当に素晴らしいと思うのは、会社として伝えるべきことがきちんと盛り込まれているということです。
男性・女性に限らず、妊娠・出産において、お休みをすることは権利として与えられているものであり、会社としては取得させる義務があります。
そして、妊娠・出産を機に、経験を積んだ社員が辞めてしまうことは、会社にとって大きな損失となります。
でも、やはり休んでいる期間、それを補う社員を雇うということもあるかもしれませんが、それがあったとしても、会社の誰かの協力なしでは成り立たないものであることも事実です。
権利だからこそ。
でも、実際それを文字にしようとすると、なんだか厳しい言い方になってしまったり、逆に過剰に配慮してしまったりしてしまいます。
だけど、このPowerPointは、その点が無敵です。
どちらも過剰すぎず、伝えるべきことをきちんと、そして柔らかく伝える。
これは、宮武先生だからこそ、作れるPowerPointではないかと、私は強く感じます。
そして、随所に織り込まれる、ふたばさんのかわいらしいイラストが、さらに堅苦しさを無くし、寄り添ってくれる印象を増しています。
私は、なぜか、スライドの中の、具合の悪そうなお子さんのイラストを見ると泣きそうになってしまいます…。
(育休本のP237、スライド27です。持っている人見てみてね)
関係ないけど、きつねめちゃかわいい…。(関係なくてすみません)
話を戻します(゚Д゚;)
何を説明しなくてはならないか、何を説明してほしいか、そしてそれは法律上適切なのか。
それを全部網羅した、社員向け資料を2000円ちょっとで買えるんです。
これって、10年近く労務をした立場としては、本当にコスパ最強です!!!
では次に、私が労務ワーカーとして、実際にどんな風にこの本を活用したかを書いてみます!
実際に育休本を使ってどんな作業をしたか
通読1回目:全体を把握する
規程はやっぱり難しい…!1回で理解しようとはしない
まずは、とにかく全部読んでみます。
育休本は、以下の3つの構成で成り立っています。
- 従業員の妊娠・出産に関係する法律の理解→育児・介護休業規程の解説
- 従業員の妊娠・出産に関係する社会保険の手続きの解説
- 産休・育休制度の従業員向けのわかりやすい説明の解説
なので、まずは法律の理解から始まります。
私は、労務の経験があるので、今までの総復習+法改正の詳細の把握という目的があったので、
- 今までの復習→法改正はないけど、社内で足りないと思うもの→ピンクのふせん
- 法改正の部分→水色のふせん
というように、本に付箋を貼りながら、該当のページと項目をA4の紙に書いていきました。
しかし、規程のパートはなかなかの難所…!
宮武先生の神本がありつつ、しかも今まで育児・介護休業規程の修正の経験がある私ですら、読み進めるのはとても大変なのだから、まったくの未経験の方だったら、本当に大変なのではと思いながら、なんとか読み進めます。
育休本では、法律で定められていることはなにか、そうでないことはなにかをしっかり明確に書いてあります。
そこに注目しつつ、Q&Aの着眼点に「すごーい!」とか独り言をいいつつ、とにかく読み進めます。
規程の部分は1回で理解しようとはせず、とにかく読み進めることを第一目標に進みました。
手続きパートは、サクサク進んだ
そして、手続きパートは、やっぱり実務でやったことがあるものが多かったので、読むスピードも上がります。
育休本は、すべての手続きの記入例も掲載してくださってあるので、
「今後はどう変わるのかな…。」
なんて少しおびえつつ、読み進めました。ここはサクサク進みます!
◆出ましたね、いよいよ…。
従業員への説明パートで、ひとり感動の嵐…
さきほども書きましたが、この本でここの章を読んだときに、本当に感動しました…。
ここのパートでは、PowerPointのスライド一枚一枚に込めた想いを宮武先生が解説してくださっています。
ぜひ読んで…。ほんと、読んで…(ノД`)・゜・。
通読2回目:法改正部分を理解する
そして、無事1回目が読み終わったら、ふせんのついたところだけ読み返していきます。
- 今までの復習→法改正はないけど、社内で足りないと思う4もの→ピンクのふせん
- 法改正の部分→水色のふせん
法改正の部分は、厚生労働省で作成している、こちらの資料も並行し、照らしわせて復習しました。
社内規程との照らし合わせ
そして、次に社内規程の加筆・修正です。
今までは、顧問の社労士の先生からモデルをもらって、私が社内規程を加筆・修正していましたが、今年度より諸事情あって(笑)、私がいなくなってもいいようにと、顧問料を上げて、顧問の先生に加筆・修正してもらうよう、社内運用が変わりました。
でも、それを顧問の先生同席のもと、上層部に説明するのは私ですし、労使協定や社内様式の改定、そして運用の見直しは私の仕事です。
そんな中、加筆された育児・介護休業規程とともに、
「いい本があるから、それと照らし合わせて確認してみてね!」
と顧問の先生からオススメされたのが、宮武先生の本でした!(^^)!
「ありがとうございます!実は持ってます!」
と、実は内心ニコニコで応えました(^^)
部署内で、法改正と今後の運用について話し合う
そして、自分で説明できるくらいに理解ができたら、部署内で法改正部分のレクと、今後の運用について話し合います。
私の部署は、すでに子育てを終えた50代の男性や、育休から復帰したばかりの女性などがいます。
実際にぶっちゃけた意見を言ってもらい、
「妊娠がわかった時に出せる様式があったほうが、伝えやすいか?」
「出生児育児休業(産後パパ休業)のときに、勤務させる?させない?」
などを、話し合っていきました。
20年前と今では、子育ての環境も、国の方針も大きく変わっていることをみんなで実感しつつ、上層部へどのように説明するか、まとめていきました。
そして、ここに書いたように、PowerPointのよさを熱く語ったら、
「会社の資料作るんだから、会社でも買おう。」
と、上司に言ってもらえました(^^)
上層部への説明では、お守りとして横に…
そして、すべてを確認・理解し、上層部への説明にむけて以下の3つの資料を用意しました。
- 自社の育児・介護休業規程案
- 厚生労働省の資料(10月改正部分だけ抜粋)
- 会社として協議してもらいたいこと(法改正(労使協定含む)+法改正でないこと)
このとき、育休本はお守りとして、自席に置いておきました。
一番の議論は、やはり出生時育児休業での就労についてでした。
そして、無事説明が終わり、解放感半端なかったです…。
社内様式・労使協定の修正
そして、次は、社内の様式の修正です。
これは、ダウンロードした様式があるので、サックサク進みます!
ただ、一部自社で法律を上回る点もあるので、そこは注意しつつ、改定作業を進めます。
全体の様式の中で、改定が必要なのは、おおよそ5割くらいなので、ここもサクサクすすみました。
労使協定も、出生時育児休業のところだけ加筆するだけだったので、これもダウンロードした様式を元に、加筆しました。
社員説明用PowerPointの修正
実は、終わったのはここまでで、PowerPointの修正はこれからです!
自社に会った内容に合わせて、早く社員のみなさんに届けることが出来るよう、がんばります!
以上が、私が労務ワーカーとして、やったことの全てです。
参考になる部分があれば、嬉しいです(^^)
2022年10月!宮武先生の新しい書籍が!!
最後に、宮武先生の育休本のリンクを再度おいておきます(^^)
amazonレビューは、宮武先生もとても嬉しいそうです!
そして、なんとなんと!
10月には新しい書籍がー!!
もう予約できます!↓
はー、ひとしきり叫びましたね…(^^;)
暑苦しい記事で申し訳ありません…(ノД`)・゜・。
ではでは、また~。
まとめ
- とにかく、この内容で2000円ちょっとはコスパ最強
- 宮武先生の経験と想いが詰まった一冊
- 一回で理解できなくても大丈夫(*^-^*)
- 新しい書籍、楽しみにしています!