「3号業務はほんま楽しい!」の中村先生
社労士探究会とは?
こんにちは!
社労士試験4回目で2018年にやっと合格でき、今は現役労務ワーカーとして勤務している11ぴきのぺんぎんです。
今回は、2022年2月に配信された第80回の社労士探究会、中村秀和先生の、「3号業務はほんまに楽しい! 未経験でも向上心を持って学び、素直に実践したらここまでやれた」を、オンライン視聴して、感じたことを書きたいと思いますm(__)m
まずは、「社労士探究会」について説明しますね。
社労士探究会とは、全国の社労士がオンラインで気軽に学び、相互刺激を受ける場とすることを目的とした会です。
社労士探究会では、毎月第2火曜日(19:00~20:30)に「社労士トークライブ」というオンラインセミナーを行い、現役社労士の先生が、様々な情報や体験談を提供してくださっています。
私は、過去に3記事、社労士探究会の記事を書いています。
この3つの記事でも書いていますが、私がなぜ社労士探究会が好きなのかというと、現役で活躍している社労士の先生方が、長い社労士人生の中で、何につまづき、何を大切にしてきたのか、その人生を知ることができるからです。
また、多くの先生が、自身がまだ経験が浅かった社労士の頃、「こんなことを知りたかった」と思っていたことの解決策を、惜しげもなく公開してくださいます。
人生を知れる、開業(もちろん勤務、その他登録でも同じく)に役に立つ生の情報を知れる、この二つが叶って、1,100円なんて、本当にコスパ最強すぎると、いつも思っています。
運営の皆様、お話ししてくださる先生方に、心から感謝です…。
なぜブログにまとめるか
そして、私がブログにまとめる理由は、
- 自分の記録と行動に繋げるため
- 忙しい社労士受験生のみなさんに内容を届けたい
この二つです。
社労士探究会の内容は、心揺さぶられる内容が多いのですが、そこで教えていただいたことを忘れず、1mmでいいから行動したい。
そして、時間のない社労士受験生のみなさんにも、私が聴いたお話のかけらでもいいから伝えたい。
そんな気持ちから、こうして記事にしています。
快く記事にすることを許してくださる社労士探究会主催の大津先生、ご登壇された先生方には、本当にに頭が上がりません…。
本当にありがとうございます。
では、早速記事に入りたいと思います!
中村先生とは?
3号業務って?
社労士の業務は、社会保険労務士法 第2条で、1~3号に定義されています。
具体的には、
- 1号…行政機関に提出する労働社会保険諸法令に基づく申請書、届出書、報告書などを作成することや代行すること、及び労使間の紛争の代理人や行政機関に対する主張の代理人になること ※独占業務
- 2号…労働社会保険諸法令に基づく帳簿書類を作成すること ※独占業務
- 3号…労務管理や社会保険に関する相談に応じ、又は指導をすること ※独占業務でない
このような内容です。
中村先生は、もちろん1号、2号業務も行いますが、3号業務が得意といわれることが多いそうです。
中村先生としては、特別3号業務だけを売りにしているわけではないそうですが、タイトルからもわかるように、「3号業務は楽しい!」と中村先生は、おっしゃっいます。
ただ、中村先生が得意とされる3号業務は、社労士でなくても、いわゆるコンサルという方でもできる業務です。
しかし、中村先生は、全編を通じて、コンサルではなく社労士が3号業務を行う意義を伝えてくださいました。
この記事を読んだあとに、そのあたりが伝わっているといいなと思いながら書いています。
ひよこの学習塾
中村先生は、ひよこの勉強会という、社労士経験3年未満の方が気軽に学べる会の中心も担われています。
最近、ひよこの勉強会さんは、Twitterのアカウントもできました!
そして、直近の交流会はあっという間に満席!大人気です!!
しかし、現在キャンセル待ちできるようです!
私はひよこ未満なので、いつか社労士登録できた暁には、参加できたら嬉しいなと思っています(^^)
では、いよいよ中村先生の社労士探究会の内容に入ります!
中村先生の社労士としての歩み
街の商店街の花屋の息子として生まれる
社労士探究会では、中村先生は、ご自身の生い立ちからお話しされました。
中村先生は、街の商店街の花屋さんの息子として、お生まれになりました。
記憶として鮮明に残っているのは、お花屋さんの店内にあった、お父様が手作りしてくれたベビーベットだそうです。
そんな環境の中で、中村先生は、楽しそうに働く大人たちを小さい頃からたくさん見てきました。
しかし、小学生高学年の頃には、お客様から理不尽なことを言われても、ニコニコしながらと頭を下げ、バシッと言わない父親を見るのが嫌になり、次第にお店にも足を運ぶことは少なくなり、客商売は絶対に嫌だと就かないと決めていたそうです。
新卒で、希望しない営業職に配属
そして、大学生に案った頃には、手先の器用さを活かして技術を身につけ、技術者となるために日々勉強をしていました。
そして、とある半導体の会社に就職し、技術者の部署配属されると思いきや、まさかの営業職に配属になり、絶望…。
しかしそこで、のちのち中村先生の人生を変える、先輩と出会います。
中村先生は入社研修を終え、1週間で営業先を引き継ぎました。
そして、翌週の営業会議で、課長から営業先のとある案件について聴かれたとき、
「そんなのまだわかるわけないじゃないですか」
と、答えたそうです。
すると、その課長より先に、とある先輩から、ものすごい勢いで怒鳴られました。
そして、会議が終わったお昼に、中村先生は、その先輩から呼びだされ、この様に伝えられたそうです。
「さっきは怒鳴って悪かった。
俺も営業がどんな引継ぎで仕事をしていかなければならないか分かっているつもりだ。
けれど、君が営業担当となったなら、相手先は君が新人でもなんでも、君が営業になったら君を頼るしかない。
営業先についてわからないなら、営業先から帰ってきて、先輩に質問するとか、それが難しければ、営業日誌を見るとか、君はなにかしたか?
何か一個でもやったことあるか?」
と…。
それを聞いた時に私のツイートです↓
そこからその先輩の指導もあり、中村先生は1年が経つことろには、営業の仕事がおもしろくなり、労働時間なんて関係なく、とにかく一生懸命働いたそうです。
しかし、大きな組織の中で、なかなか自分の提案を通すことが難しいことが増え、大きな組織で働くことに限界を感じ、その会社を辞め、お父さんの花屋を継ぐことを、中村先生は決めました。
花屋の経営者になるための修行…社労士を知るまで
そこから中村先生は、花屋の経営を学ぶために、20人くらいの従業員を抱えた、3店舗を経営する花屋に丁稚奉公に行きます。
そこで、中村先生は、自分が勤務していた大企業とのギャップに大いに驚きます。
お父さんの仕事で、小さな花屋の働き方は知っていたはずなのに、それでもギャップを埋められない中村先生は、前職の人事課にいた同期にこれはどういうことかと質問しました。
すると、その同期の方は、労働基準法の存在と、それを知りたければ大きな本屋に行けと言ったそうです。
そこから、労働基準法について学び始めた中村先生は、ますますそれをこの小さな企業が遵守していくことの難しさを実感します。
そこで出会ったのが、社労士という仕事です。
この難しい課題を、共に考えて、支える人になりたい。
そう思った中村先生は、花屋を継がず、社労士を目指すことを決めます。
もちろんお父様は大激怒されました。
しかし、何年のかのうちに合格できなければ諦めることを条件に、許してくださったそうです。
そして、その約束の期間内に、中村先生は無事合格され、めでたく社労士となられました。
4か月売り上げ0からの助成金バブル、そしてそれを手放すまで
晴れて社労士となった中村先生ですが、未経験での開業だったため、4か月売り上げは0だったそうです。
その当時すでにご結婚され、お子様もいたということなので、きっとご家族も含め、大変な日々だったのではないかと…。
そしてその後、中村先生は、とある助成金の申請の仕事を多く請け負うようになります。
助成金の仕事が増えるにつれ、事務所の売り上げも顧問契約もうなぎのぼり。
しかし、助成金を得るために先生のところに来る顧客は、多くは金銭を得ることが目的…。
だんだんと、中村先生は、自分がなんのために社労士をやっているのかわからなくなってしまったそうです。
そして、とある会社の助成金の申請書類を仕上げ、あとは中村先生の印鑑を押すだけで完成のとき。
どうしてもその印鑑が押せず、中村先生は、そこで助成金の仕事を辞めることを決意したそうです。
それに伴い、たくさんあった中村先生の事務所の顧問契約は、多くが解除され、残ったのは2社のみでした。
残った2社のうちの1社まで解約…。しかしそこにはドラマが待っていた
中村先生は、初心に戻り、
「中小企業にとって難しい課題をともに考え、支える」
という気持ちで、2社になってしまった顧問先の話を真摯に聞き、一緒に悩み、どんな解決策があるか必死で学び、行動しました。
しかし、残った2社のうちの1社の社長に、その会社に顧問として入っていた税理士が、
「社長、あんな素人に会社の改善を任せてたらダメですよ?」
と進言し、それを鵜呑みにしてしまった社長に、中村先生は顧問契約解除されてしまうのです…!
な、なんてこった…。
しかし、そこからドラマは続きます。
なんと、契約解除されたその会社の社員さんたちが、中村先生が顧問解除されたことを聞いて、社長の元に、
「なんでこんなに一生懸命僕たちのことを考えてくれてくれる人を解除するんですか!」
と、直談判に行ってくれたそうです。
まじか…。泣ける…。
そして、無事中村先生は、無事その会社の顧問として返り咲いたそうです。
そして後日談として、その顧問税理士は、実は進言したときに、社労士の資格を取得していたそうなんです…。
でも、やっぱり見てる人は見てるのですよー!!
こうして、目の前の顧客に向き合い続けることで、今の中村先生に少しずつ近づいてきたそうです。
そして次に、中村先生は、3号業務をするにあたって、必要なことをお話ししてくださいました。
三号業務をするために必要なこと
人間関係の基本は教え上手、教わり上手
今回、中村先生は3号業務の中で必要な力として、「スタンス」「スキル」「営業」の3つを上げてくださいました。
その中で特に印象的な部分を、私の中で混ぜてお話しさせていただきます。
まず、「スタンス」の中で紹介されていた、「人間関係の基本は教え上手、教わり上手」です。
誰かに何かを教えるということは、教わったほうはそれによって解決してスッキリ!かもしれません。
しかし、教えたほうは、それでちゃんと解決したのか、そのあとどうなったのか、ずっと気になっているものと、中村先生はおっしゃいます。
なので、教えてもらう関係性を続けていくのであれば、教えてもらった後、自分がどんな行動をして、どんな結果になったのか、きちんとフィードバックすることが大切だそうです。
そしてその一方、「教え上手」とは、自分が話したいことではなく、相手が知りたいと思っていることをきちんと教えることができる人だと、中村先生はおっしゃいます。
そして、実はここが、私が今回中村先生のお話しで一番印象に残ったところでもあります。
中村先生は、
「誰かの話を聞くときに、ちゃんと目の前の人の話を聞かないで、次にどんな質問をするか、自分がなにを伝えたいかを考えながら聴いている人が多すぎる。
まずは、ちゃんと相手の話を聴くこと。これが大前提。」
というようなことをおっしゃったのです。
実はこれはアーカイブを聴きなおしてもお話しされてなかったので、エクストラかもしれませんし、もし中村先生そんなことをおっっしゃっていなかったら申し訳ありません…。
でも、この言葉、私は本当に衝撃だったんです。
なぜなら、私は相手に質問をすることが、相手の話を聴くことだと思っていたからです。
もちろん、状況に応じて、相手に適切に質問し、その考えを引き出すということは重要です。
しかし、それ以前に「まずは聴く」。
この姿勢が自分には抜け落ちていた…と本当に衝撃でした。
時流を読む
そして、中村先生は、「スタンス」の一つとして、「時流を読む」ということを上げていらっしゃいます。
時流というとなかなか難しいかもしれません。
でも、先ほども書いたとおり、目の前の人の話を全力で聴く、そして課題を一緒に見つけ、解決する。
それをすることが、独りよがりにならず、時流を読むことに繋がることになるのではないのかと思っています。
とかく私は四角四面な性格ですし、労務の経験が長く、そして労務に関する情報に埋もれていると、分かっている前提で話をしていまいがちですし、そしてわかっているけどできないという人の気持ちを忘れがちです。
なかなか難しいことですが、まずは聴く。
ここを大切にしていきたいです。
学んだら即行動
中村先生は、「スタンス」で「学んだら即行動」ということもあげていらっしゃいました。
これは、先ほどの「教わり上手」にもつながることですよね。
「即行動」は本当に難しいですが、誰かの時間をもらったのであれば、本当にささやかな一歩を踏み出すこと。
例えばそこで何を思ったのか、感想を伝えるでもいいのだと思います。
私は、ブログを始めてから、本当に感想をいただけるありがたさを知りました。
きっとそれは、私たちからみると雲の上のように感じる発信者の先生方もそうなのかもしれません。
ちなみに、私の最近の座右の銘というか、魔法の言葉は宮武先生の「迷ったら、やる」です(^^)
本当に新しい環境が苦手、大人数が苦手な私は、まず「迷ったら、やる」から「学んだら即行動」に繋げていきたいと思っています。
対面ではアホになる
そして中村先生は、「営業」のポイントとして、「対面ではアホになる」ということをあげていらっしゃいました。
「アホ」というのは、関西では「かわいいやっちゃなー(^^)」というニュアンスがあるそうです。
顧客先の業務や、やっている仕事がわからなければ、素直に教えてもらう。
そうすると、社長さんたちは、意外と喜んで教えてくれるそうです。
つまりは、「社労士」という肩書がついていたとしても、自分を大きく見せようとせず、等身大で素直に相手と向き合うということが大事なのかもしれません。
お客様が買いやすい商品化をイメージする
中村先生は、「スキルと」して、「社労士業務の幅を決めつけない」「お客様が買いやすい商品化をイメージすること」と、おっしゃっています。
買いやすい商品とは、お客様に関心をもってもらえる商品です。
そのために、例えば「人の成長に心に寄り添える社員教育」というように、「形容詞+品詞」で商品名をつけると、「それってどんなの?」と、話題のひっかかりになりやすいそうです。
すべては、相手に興味を持ってもらい、そこから会話が生まれることが、必要なんですよね…( ..)φ
セミナーはオンラインならやりやすい
中村先生は、「営業」のポイントとして、「セミナーはオンラインならやりやすい」ことも上げていらっしゃいます。
なぜなら、リアルで行う対面式のセミナーだと、一人しか参加者がいないと、参加者も登壇者も気まずいですが、オンラインならお互いそんなに気まずくならず、何なら対談式にも切り替えることができるからです!
なので、まずはまねっこでもいいから、オンラインセミナーを開催してみることを行動としておすすめされていました。
セミナーは、そのときにすぐに顧客にならなくても、年十年も経ってから、その当時のセミナー資料を持参して、仕事を依頼されることもあるそうです。
つまりは、あまり自分のハードルを上げすぎず、まずは種まきをしてみるということが大事なのかもしれません。
では次に、今回中村先生のお話しを聞いてみて、感じたことをまとめてみます。
特に印象に残ったこと
厳しくも、温かい、そして相手を思慮深く見つめる
今回、私は中村先生のお話を聴いて、今までで一番厳しさと温かさが同居していると感じました。
まず、誠実に、やるべきことをやる。
これは、3号業務についてもそうです。
そして、さらにその人が頑張りたい気持ちがあり、行動できるのであえば、全力で助ける。
ただし、こちらも本気だから、あなたも自分なりの本気を見せてとおっしゃってくださっているようです。
ただ、一方で、中村先生は、非常にご自身が体験した出来事の情景、そのときの相手の言葉、表情までとても鮮明にお話しされます。
つまりは、それだけ人の心の機微に敏感に、日々を過ごされているのではないでしょうか。
相手の心を深く見つめ、真剣に対面できるのか、そうでないのか。
そして、どのタイミングで背中を押すのか。
それをとても思慮深く見つめていらっしゃるような気がします…。
そして、最後に、今回のお話しを元に、自分がどんなことをしていきたいかを書きたいと思います。
今の自分でできること(まとめにかえて)
かっこつけず「書くこと」「伝えること」に関するセミナーをやってみる
今回中村先生のお話を聴いてみて、私が実際に行動しようと思ったことは、
「書くこと」「伝えること」に関するオンラインセミナーをやってみる
ということです。
こんな自分に何が伝えられるんだろうと思うのですが、それでも一歩踏み出すことが今の自分には大切なことだと思っています。
私は基本顔出ししていないので、かなり小規模の限定的なセミナーか、顔出ししないセミナーになるかもしれません。
それでもかっこつけず、アホのまま、まずはやってみようと思います。
また、Twitterで、「書くこと」「伝えること」で悩んでいること、知りたいことを募集すると思います。
ぜひ、その際は、ご興味あれば、温かく応援していただけると嬉しいです(^^)
なんせ、このブログは「相互応援」で成り立っておりますので…!
そう言いながら、私はみなさんを応援できているのか?という疑問が湧き出ますが、できていると信じて…。
それでは、また~(^^)