7年間の給与担当を終えて、給与担当のみなさんに最大の賛辞を贈りたい

労務のしごと

7年間の給与担当から外れることになって思うこと

こんにちは。社労士試験4回目にしてやっと合格でき、今は現役労務ワーカーとして働いている11ぴきのぺんぎんです。

先日ツイートしましたが、この4月から、7年間担当してきた給与のメイン担当を外れることになりました。

上司からは分担表が配られただけで、特段説明はなかったので、聞いたときはとても動揺しました。

なぜ動揺したかは自分でもはっきりはわかりませんが、給与を担当しているという誇り?みたいなものがあったのかもしれません…。

でも、給与担当を外れるという現実を受け止め、振り返ってみると、自分なりによく頑張ったなぁという気持ちと、今も給与を担当しているみなさんに、本当に最大級の賛辞を贈りたいという気持ちがわきあがってきました。

(もちろん私は、給与担当としてはまだまだ至らない点もたくさんありましたが(^^;))

そんなわけで、今回は、給与担当をしていた7年間で自分なりにできたこと・感じたことを、自分の中の整理の意味もこめて、身バレしない程度に書いていきたいと思います。

給与担当の7年間で変えることができたこと

紙から手入力→EXCELのCSVで取込→勤怠システムの導入へ

私の勤務している会社は、パート社員を含めると全部で800人くらいの社員さんがいます。

私が担当になる前は、超過勤務や業務に関する手当などは全て、紙で提出されたものを、システムに手で入力する方法でした。

それを、担当になって何年後かに、エクセルで提出してもらい、それをCSVで取り込む方法に変更しました。

提出帳票のレイアウトの統一など、いろいろ準備は大変でしたが、CSV取り込みにしたことで、入力・ダブルチェックなどの工数が減ったこと、そしてなにより、圧倒的に支給ミスが減りました。

そして今は、かなーりへばりながらも、勤怠システムの導入を進め、そこから給与データを出力する準備をしています。

ミスを集約し、チェックリストを作成

私が引き継いだときは、マニュアルはなく、口頭で説明を聞き、それを自分なりのノートにまとめるといった方法でした。

しかも、給与担当となったのが3月だったのですが、4月の年度開始のときに、前任者の先輩が急遽会社にこれなってしまったのです…!!

まさに、「積んだ…!!(ノД`)・゜・。とは、このこと!!

リアルに泣きながら、手探りで一応給与データは期限までに送信しましたが、ミスもたくさんあって、本当につらい給与担当のスタートでした…。

そこから、まだまだミスはどんどん起こります。

でも、

「もうこんな思いはしたくない…!!」

という強い気持ちを胸に、工程ごとに、自分のミスをチェックリストを化し、毎月の支給事務の際は、それをチェックしながら作業を進めるようにしました。

これで、何度も同じミスはしなくなったし、もし私以外の誰かが給与計算をしたとしても、同じミスで嫌な思いはしなくなります。

チェック表はいまだに更新し続けています。

マイナンバー関連業務

これは、やって当たり前といえば当たり前なんですが、大きな制度改正に取組むことが初めてだったので、とても大変だった記憶があります。

社内規定整備、収集方法のルール化、実際の収集、登録…。

今でこそ、マイナンバーを収集したメリットが少しずつ見えてきていますが、その当時は、収集やその準備はめちゃくちゃ大変だった割には、実際恩恵を受けることができた実感は何もなく、「なんなんだよ…(-_-;)」という思いが強かったです。

同じような作業をされたみなさん、本当にお疲れ様でした。

次に、給与担当として、大変だったこと、つらかったことを書いていきます。

給与担当として大変だったこと、つらかったこと

間違えてはいけない、遅れてはいけないプレッシャー

当たり前ですが、給与の支払いは毎月やってきます。

そして、これも当たり前ですが、給与は計算を間違えずに、きちんと給料日に支払われなくてはなりません。

これを当たり前を守ることのプレッシャーが、えげつないです!!

給与担当も人ですし、自分の体調がすぐれないときもあったり、ほかの仕事で忙殺されているときがあったりします。

でも、正確な給与計算と、期限までのデータ送信は、死守しなくてはいけません。

これが、本当にしんどかった…!

担当になったばかりの頃は、期限までのデータ送信ができたとしても、正確な給与計算ができなくて、間違いがたくさんありました。

なので、給与支給日から3日くらいまでは、内線電話が鳴るのが怖かったです(ノД`)・゜・。

どれだけ「〇〇のところ違ってません?」という電話を受けて、青くなったか…。

それだけ、知識のない人が、マニュアルなしで給与計算を始めるということは、危険なことなのです。(当たり前!!)

今は知識がついたことと、CSV取り込みに変えたこと、そしてお守りチェックリストがあるので、だいぶおびえる頻度は減りました(^^)

なかなか休めない

私の会社は正社員が中旬、パート社員が下旬と支給日が異なり、作業も別なので、なかなかまとまった休みはとれませんでした。

ただ、自分が慣れてきて、作業が効率化できた後は、自分で作業量が読め、スケジュールが組めるようになったので、逆に計画的に休めるようになりました。

年末調整・法改正などの情報収集と理解

本当に、年末調整には毎年四苦八苦させられました…!!

最近は、毎年のように法改正があって、まずそれをきちんと理解することが大変です…。

そして、そこから社員に正確に伝えられるような資料づくり…。

「すべて説明しても、きっと全部読んでもらえないだろうし、余計に混乱するだろうしな…。」

など、どの情報をどのように伝えるかは、毎回頭を悩ませました。

そして、社員に配布、収集、入力までを短期間で仕上げないと間に合わない…。

12月は賞与、通常給与、年末調整とほんとに魔の月でした。

社内ルールの熟知

給与に関しては、法的に定められたもの+社内ルールをベースに支払うことが多いと思います。

私の勤務する会社には、しっかりした規定がなく、 親会社的なところのものを準用しているのです。

しかし、ある程度は、親会社的なところの規定を読み込むのですが、細かいところまでは書いてないのですよね…。

親会社的なところに問い合わせしても、担当さんによっては塩対応だし、そこから紐解いて、支給するのはとても苦労しました。

税務調査・社会保険調査対応

税務調査、社会保険調査ともに2回経験しました。

必要な書類の提示、説明、そして是正対応…。

どれも、社員から追加でお金をもらわなければならない場面も多く、説明文の作成など、なかなか大変でした…。

ちょっと、ちょっと!!これではただのグチではないか!!(; ・`д・´)

気を取り直し、次は、給与担当でよかったことを書いてみたいと思います。

給与担当でよかったこと

会計にふれることができた

給与担当は、計算だけして、会計的なものは他部署がやるというところも多いかと思いますが、うちの会社は人件費は会計伝票から退職給付の引当金まで、すべて給与担当がやっていました。

もちろんこれも、全く知識がない中でやっていたので、社内の偉い人に質問されても、「それは私じゃなくて他部署に聞いてくれ~(ノД`)と思う場面も多かったです…。

でも、普段関わることがない会計士の先生とお話しする機会が持てたり、会計に少し携われたことはよかったことかなと思っています(^^)

お金の知識が増えた

私は給与担当になるまでは、自分の社会保険料がどうだとか全然わからなかったのです。

「健康保険料?厚生年金保険料?なにそれ?よくわかんない?え?給与から引かれてるの?」

ぐらいのレベルでした…。

ですが、給与担当になり、いろんなこと勉強していく中で、お金に関することも、底辺の知識から抜け出せました(^^;)

そして、最終的には社会保険労務士に合格することもできました。

家族や友達にも、いろいろ説明できるようになり、これはとてもよかったことといえます(^^)

経験を積めた

さきほどの税務調査もそうですが、聞いたことはあるけど、実際にやはり体験したことがあるとないでは全然違います。

苦しいことも多かったですが、いろんなことが経験できて、これからの自分にとってもプラスになったと思います

達成感がある

給与は必ず終わりがあるので、その作業が終わったときの達成感がしっかりあります!

ルーティンワークで終わりが見えて、ちゃんと完結する仕事って、精神衛生上いいですよね…。

給与担当のみなさんに伝えたいこと

いろいろと書きましたが、これをみて「給与担当になんかなりたくない…!!」と思われたでしょうか(;・∀・)

でも、もしかしたら皆さんの会社にも、こんなことを考えながら、一生懸命戦っている給与担当の方がいるかもしれません。

私がもし給与担当の方にお会いできることがあったとしたら、

「めっちゃがんばってるよ!!」

「本当に大変なことやってるんだから自分をほめて!!」

「やってない人はなんとでもいえるよ!!」

「毎月給与事務ちゃんと終わらせててめっちゃえらい!!すごい!!」

と、伝えたいです…。

なので、皆さんの会社の給与担当の方とお話する機会があれば、そっとねぎらってあげてほしいです。

きっと、その給与担当の方にとっては、恵の雨になるでしょう…(ノД`)・゜・。

給与担当でなくなった後のこれから

今まで自分がいろいろ変えてこれたのは、その当時の上司が応援してくれたからであり、ほかの仕事をやってくれる同僚がいたからです。

今後は、自分が応援する側です。

そして、私は別の業務で改善できることを進めていきたいと思っています。

もしかしたらそれは人からしたら雑用的な業務かもしれませんが、そこにも改善の種はたくさんあります。

そして、もっと人事システムや、勤怠システムの運用構築を進めていきたい。

そして、きっと休みも以前よりとりやすくなるので、プライベートで始めたかった勉強もやりたいです。

ぼちぼちがんばります!

まとめ

  • 給与担当はとっても大変だった
  • みなさんの会社にもがんばっている給与担当がいるかもしれない
  • 給与担当のみなさん、ほんっとうに毎日お疲れ様です。
  • 給与担当は大変だけど、そこでしかできない経験も多い
  • 担当替えはネクストステージに進むいい機会

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