労務ワーカーが遭遇する「上司からの理不尽」
日々労務の仕事をしていると、理不尽なことってたくさんありますよね。
今回はいろいろな理不尽の中でも、上司からの理不尽について考えてみたいと思います。
怒ってはダメ…?
なぜ今回私がこの記事を書いたかというと、実際にそういう場面に遭遇することがあり、かなり怒りに震えたこと、そしてこばかなさんのこのnoteを読んだことです。
(追記:この記事を書き終わり、UPするまでの間で、こばかなさんがツイートを追加されておりますので、そちらもご参考にしてください)
また、以前紹介した9フレームの本にも、怒りの感情についてこのように書かれています。
特に、怒り・イライラの感情は、情報収集に向いていないだけではなく、脳を委縮させ、記憶力を低下させる。老化も加速する。
https://gyosei.j-tatsujin.com/9frame/
やっぱり怒りの感情は、できればないほうがいいんだよな…。
でもやっぱり腹が立ってしまうんだよなぁ…。と考えた結果、今回は自分の怒りの感情と向き合ってみました。
なんで怒りたいのか
まず、自分は「怒りたくて」怒っているのか、「本当は怒りたくないのに怒っているのか」をつきつめて考えてみました。
その結論は…、私は「怒る」ことは必要だと思って怒っているということがわかりました。
なんで私は「怒る」ことが必要だと感じたのか、それはつぎのとおりです。
おかしいことはおかしい!という正義感
自分の中にあったのは、
- 上司のせいで困っている人がいるなら自分がいわなきゃいけない
- 間違っていることは間違ってるといいたい
誰に頼まれたわけでもないのに、こういう気持ちがあるということがわかりました。
そして、自分が理不尽な目にあったときに、心の中で誰かにそうしてほしいと思っていることにも気づきました。
問題を解決したい
私が怒るときには、誰かが困っている現状を解決したいという気持ちと、課題となっていることをこれからどうしていくのか、はっきりさせたいという気持ちがあることがわかりました。
なので、何が問題となっていて、今後どうしてほしいかを伝えることは必ずセットで行っています。
怒って解決したか
では実際に、上司に怒りの感情をもちながら、伝えたかったことを伝えたらどうなったでしょうか。
おかしいことはおかしい!という正義感
「○○について困っている人がいます」「こうしなければ問題です」と伝えてみましたが、一切伝わりませんでした。
かえって相手も感情が高ぶり、こちらの話は耳にはいっていないようです。
そりゃそうですよね。
言葉で伝えて問題だとわかるようであれば、はじめからそんなことはしないのです。
そういう相手にたとえ何かをいっても、「そうだね、それは悪かったね」とはならないんです。
問題を解決したい
上司に怒っているときは、怒っている原因となっている問題についてリスト化し、手持ち資料としてもっていきました。
はじめは「なにか問題あるの~?」といっていた上司も、リストの項目を一緒に確認していくと、上司の中では解決していたと考えていても、周りとは調整していない、伝えていないことがあるということに気づいたようでした。
そこで、問題となっている課題について、「だれが、なにを、いつまでに実行するか」をその場で決めました。
そしてやっと、問題を解決することができました。
怒ることは必要だったか
こうしてふりかえってみると、正義感をもって「こうすべきだ!」と怒りで相手に伝えても、双方感情的になるばかりで、冷静に話すことはできませんでした。
自分は正しい、相手は間違っているという怒りをそのままぶつけても、相手には全く届かないということです。
かえって自分も怒っているので、きちんと問題解決の論点をその場でとらえることが難しい心理状態になっていってしまいます。
しかし、課題をリスト化し、それを元に話し合ったことで、問題は解決しました。
つまりは、「正義感」からくる怒りは、問題解決の助けになることはありませんでした。
他人は変えられない
今回「怒り」について考えてたどりついたのは、「他人は変えられない」ということです。
例えそれがどんなに正しいことでも、それを怒りで相手にぶつけても、響かない相手には響かないのです。
相手は変わらない一方、自分はその怒りの感情で、かなり不快な思いをします。
また、そのあとも「腹が立つ!なんでわからなんだ!」という気持ちが頭の中をグルグルして、しばらくは仕事が手がつかない状態になってしまいます。
こういうときは、自分でもミスをしてしまいそうで怖いです。
自分の時間をこれ以上支配させない
怒りの感情をもっているうちは、そこに多くの時間をとられてしまいます。
相手にも伝わらず、自分の時間だけは消費してしまうなんて一番嫌です。
なので、話が通じない相手には、感情をできるだけ抑えて、どうやったか課題解決につながるかということに焦点をしぼって考え伝えるように努力したいと思います。
つまり、相手に期待せず、かといって怒るわけでもなく、課題解決のためにやってほしいことをきちんと伝え、あとは一定の距離を保っていけばいいのだと考えました。
もちろん、自分が一番正しいなんてことはないということも忘れてはいけないですね。
腹が立つということはあってもいい
私は、労務ワーカーのみなさんは腹が立つ!怒る!ということがあってもいいと思います。
一生懸命やればやるほど、理不尽なことにも遭遇することもあります。
また、時には、「自分が絶対に正しい」と思わないと、物事を進めることができないこともあるでしょう。
ただ、怒りをそのまま相手にぶつけても、それは問題解決の一番の近道ではないと今回わかりました。
なので、どうしても腹がたったら、これからこのようにやってみたいと思います。
腹が立ったときに今後していきたいこと
自分が「怒っている」ということを自覚し、冷静になる時間をつくる
とにかく怒っている状態では、相手との話し合いをうまくいかない可能性があります。
まずは、
- 自分が怒っているということをまず自覚する
- 一呼吸おく、できればその場を少し離れる
ということして、冷静に考えられるような状態に自分をもっていきます。
「怒り」の理由を分解し、目指す状態を具体化する
怒りを感じる原因は、怒りをぶつけても解決しないとわかりましたが、やっぱりできれば同じことで怒りたくないですよね。
そのために、オススメしたいのが、ムラキさんの「夫婦ゲンカ解消ワークシート」です。
これ、すばらしいです…!
「夫婦ゲンカ解消」となっていますが、仕事でも同じように使えますよね。
ポイントは、以下の4点です。
- 現状は、気持ちではなく事実を書くこと
- 最終目標は、○○してほしいではなく、理想の状態を書くこと
- 理想の状態をつくるためにお互いができることを具体化すること
- その中で1か月以内に達成できそうな目標を一緒につくる
こうしておくことで、感情のぶつかりあいを最小限にし、お互いができることを粛々と進めていくことができます。
すごい…!!
私も、腹がたったらこの2つを実行することを日々意識して継続できたらと思います。
それでも腹がたったら、ツイッターでつぶやきます。笑
怒りは普遍のテーマ
今回、怒りのことを考えるにあたって、とてもふにおちたのが、ムラキさんのこのツイートです。
このツイートを読んで、怒りの感情に苦しむっていうのは普遍的なテーマであり、怒る気持ちに悩んでいるのは私だけではないんだなと実感しました。
怒りについては、こちらのブログに紹介されている、スリランカ上座仏教の長老の、アルボムッレ・スマナサーラさんの「怒らないこと」という本が興味深かったので、今度読んでみたいと思っています。
読んだら感想記事かけたらいいな。
では、また~。
まとめ
- 怒りながら相手に伝えても、伝わらない
- 他人は変えられないを前提に、課題解決の方法を探そう
- 怒っている間は時間を相手に支配されている
- 腹がたつときもあっていい
- 腹が立ったら一呼吸おこう
- 「夫婦ゲンカ解消ワークシート」で感情論から一歩前へ
- それでもだめならツイッターで発散(ただし身バレ注意)